瞑想の効果についてご説明します。
瞑想の効果
こころを幸せな状態にします。
瞑想の効果は何といっても、わたしたちのこころの状態を幸せにしてくれることでしょう。わたしたちはいつも幸せでいたいと願っていますが、その方法を知りません。。そのために、私たちはいつも怒りやその他の煩悩を心に生じさせては、幸せを壊しています。
仏教の大家シャンティデーバは次のように言いました。
「彼らは幸せを願うが、無知により、幸せをあたかも敵であるかのように壊してしまう」
こころが平和になる効果。
瞑想の効果は心を静かで平和にすることです。心が平和ならば、私たちは心配事や心の不快感から解放され、本当の幸せを経験するでしょう。しかし、私たちの心が平和でなければ、たとえ最も恵まれた状況で暮らしていても、幸せでいるのはとても難しいでしょう。
瞑想のトレーニングをすれば、心は次第に平和になり、より純粋なかたちの幸せを経験できるようになります。そして、最終的に、どんなに困難な状況にあっても、いつも幸せでいられるようになります。これこそが、瞑想の最大の効果でしょう。
こころを制御する利点と効果
普段、私たちは心を制御するのが難しいと感じています。私たちの心は、周りの状況によりあちこちに吹き飛ばされる、風に乗る風船のようです。物事がうまくいけば私たちの心は幸せですが、物事がうまくいかなければすぐに不幸になってしまいます。
例えば、私たちは新しい物、新しい地位、新しいパートナーなど、自分の欲しいものが手に入ると興奮し、その対象に強くしがみつきます。しかし、私たちは欲しいものすべてを得ることはできませんし、今その関係を楽しんでいる友人、地位、所有物も必ず最後には手放すことになるため、執着は私たちに痛みだけをもたらします。
その反対に、私たちは欲しいものが手に入らない場合、または好きなものを失う場合に、落胆したりイライラしたりします。たとえば嫌な同僚と一緒に働かざるを得ない場合に、私たちは多分イライラしたり苦痛を感じたりして、その同僚と効率良く働くことができず、職場での時間は、ストレスに満ちたやりがいのないものになってしまいます。
そのような気分の波は周りの状況に巻き込まれて過ぎてしまうことから生じます。私たちは、砂の城をつくる子どものようです。子どもは最初にお城ができた時には大喜びしますが、引き潮によりお城が壊されると憤慨します。
私たちは瞑想のトレーニングをすることで心の中に空間と明晰さを作り出して、周りの状況に関わらず心を制御することができるようになります。
私たちは興奮と落胆の間を極端に揺れるバランスの悪い心ではなく、平衡のとれた心、いつも幸せでいることのできる、バランスの取れた心を徐々に育てていいくことができます。
瞑想のトレーニングを体系的に行う効果
瞑想のトレーニングを体系的に行うと、すべての問題と苦しみの原因である煩悩を、最終的に心からなくしていくことができます。そうすることで、私たちは永続する内面の平和を経験することができます。そして昼も夜も、後に続くあらゆる生まれかわりにおいて、平和と幸せだけを経験するでしょう。
最初は瞑想がうまくいっていないように思えても、瞑想のトレーニングを行う努力をするだけで、私たちは将来内面の平和を経験する心のカルマを作っていることを思い出すことが大切です。この人生と来世において幸せでいられるかどうかは、内的な平和を経験しているかどうか次第で、内的な平和を経験できるかどうかは、瞑想という心の行為次第です。
内的な平和はすべての幸せの源なので、私たちは瞑想がいかに大切かを理解できます。そして、その効果は実に今生の人生だけではなく、多方面にわたります。